組み立てて遊ぶブロック「LEGO」。おもちゃですが、プロが組み立てると芸術品です。レゴのプロはどんな仕事をしているのでしょう。2019年3月現在、世界で13人しかいないレゴ社公認のプロが、日本にたった1人います。
「日本人のレゴ認定プロビルダーがいるとニュースで知りました。どんな人ですか? どんな仕事をしているんですか?どうやってなったんですか?調べて下さい」
こんな質問を寄せてくれたのは、神奈川県横浜市の新6年生。プロビルダー、三井淳平さん(31歳)に話を聞いてきました。
スタジオに300万ピース
三井さんの会社「三井ブリックスタジオ」は東京都世田谷区にあります。会社の扉を開けると、まるで倉庫!室内のほとんどを占めているのは、レゴとレゴをしまう収納ケースです。いったい何個ぐらいのレゴがあるのでしょう。「ざっと計算しても300万ピースはあると思います」と三井さん。すぐには想像がつかない数です。
この場所で一日中レゴでものづくりをしていても全く飽きないという三井さん。企業や自治体などからレゴでの作品制作の依頼を受け、期限までに作り上げ、展示するのが仕事です。三井さんは兵庫県出身。生まれたころから家にレゴがあり、気がついたらいつも遊んでいたそうです。
小学生の時には、船や飛行機などを主に作りました。中学受験の勉強で忙しい時も、レゴで作品をつくることが息抜きでした。中学生になってもレゴへの情熱は冷めず、ロボットや大型の船、車などを作り続けました。高校3年生の時には、テレビ番組TVチャンピオン(テレビ東京)「第2回レゴブロック王選手権」に出場し、準優勝しました。
最年少、24歳でプロ
東京大学に進学後、それまでなかった「レゴ部」を作りました。「レゴ認定プロビルダー」に選ばれたのは、同大大学院で材料工学の勉強をしていた2011年です。三井さんのそれまでの作品がレゴ社に評価され、「世界最高レベルのレゴブロック作品制作能力を持つ一般人」である「レゴ認定プロビルダー」に最年少の24歳で選ばれたのです。
卒業後、レゴ認定プロビルダーとして作品の発表を続けながら、大手鉄鋼メーカーに勤務。15年に自身の会社を設立しました。どうしたら三井さんのように上手に作品を作れるようになるのでしょうか。「一番大切なのは作りたい物をよく観察することです。立体の断面をイメージしながら作るといいでしょう」
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