【異能とは!?】 つきぬけた才能を持つ人を「異能」と呼びます。異能を支援するため、ソフトバンクグループ代表の孫正義さんが「孫正義育英財団」を立ち上げました。財団生に選ばれた第2期生が夢中になる研究を紹介します。
第一回 ホームスクーリング 工藤くん(12歳)
ぼくは今、プログラミングと人工知能(AI)について研究しています。小学4年からホームスクーリング(家庭学習)を始めました。インターネットでウェブサイトを見るときに、パソコンの動きを効率化するソフトウェアなどを開発し、日常に役立てています。またAIについては画像認識などの実験をしており、食事の時間もおしむほど夢中で探求する毎日です。
2018年、アメリカ(米国)のIT企業「モジラ社」主催の国際プログラミングコンテストでは最年少のファイナリストになりました。また「IdeaAcademy」というウェブサイトを立ち上げ、機械学習やコンピューターの仕組み、プログラミングやビジネス分野について説明する動画を作って、世界に発信しています。
最近では、複雑なAIをより多くの人に知ってもらうため、その核心であるニューラルネットワーク(人間の脳にある神経細胞のつながりをコンピューター上で表すモデル)も解説しました。
ぼくは4歳のとき、世界中のこまっている人を助けたいという情熱から、英語の勉強を始めました。毎日たくさんの文章を読み、インターネットを通して教科書では満足できない情報にふれることで、知りたい知識をすべて独学してきました。今も週末に公園へ行き、世界中から来た旅行者と交流するのが一番の楽しみです。
出会った人は火山学者、弁護士、エンジニアなど、これまで2千人以上。さまざまな話題で盛り上がり、英語の発信力をみがきました。そして11歳の夏、英語検定1級に合格しました。
人種差別のない社会をうったえ続けたマーティン・ルーサー・キング牧師(米国)の「私には夢がある」など著名な英語演説を通し、言葉がこんなにも人に勇気をあげられるんだ!と感じ、弁護士になる夢を持っていました。
しかしその後、プログラミングに出合ったことで、ITの持つ大きな力に感動し、この力でもっとたくさんの人を助けようと決心しました。
世界は今、最大の分岐点に立っています。すべてがつながり、機械が知恵を持つようになるこれからの時代は、人類が飛躍的に進歩するとてもいいチャンスです。
ぼくの夢は起業家になり、IT革命を通してこの躍進をリードすることです。頭がよいだけではなく、人の気持ちがわかるAIを作りたいです。そして世界中の子どもがどこにいても、楽しく真の学習ができる学校を作りたいです。
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