少子高齢化に伴い空き家問題が深刻化する中、県は、リフォームなどで“再生″した空き家のコンテストを初めて開催する。さまざまなアイデアによってカフェや宿泊施設、アトリエなどに生まれ変わった建物を紹介することで、放置されている空き家の有効活用につなげる。
総務省の住宅・土地統計調査によると、昨年10月時点の県内の空き家は、5年前の前回調査に比べ7千戸増の8万8千戸(推計値)で、空き家率は全国で8番目に高い18・0%。人口減少などを背景に増え続けている。
県では、倒壊などの恐れがある空き家の撤去費助成に市町と連携して取り組む一方、比較的状態が良い空き家については所有者に適正管理や利活用を促す相談会を開くなど、総合的な対策を進めており、コンテストはその一環。今月2日から募集を始めた。
対象となる建物は、住宅として建築後に空き家となった県内の物件で、改修して利活用していることなどが条件。建物の所有者らが応募できる。▽地域活性化への貢献度▽利用者ニーズに応えているか▽既存住宅の良さを生かしているか▽コストの縮減に努めているか-などを審査する。
県住宅課は「空き家対策は『除却と活用』が両輪。放置し続けることで老朽化が進むのを避けるため、多様な活用事例を集め、広く周知したい」としている。応募締め切りは10月31日。問い合わせは同課〈087(832)3583〉。