お金持ちになりたい――。小学生のときに一度は思ったことはありませんか。夢に近づくには、お金のことを知るのが一番です。お金持ちになりたい「てらくん」が、経済の動きにくわしい「ひげパンダ先生」から楽しく学んでいきます。これを読んで、みなさんも「お金とともだち」になりましょう。
お金の量を調整する日本銀行
てら ひげパンダ先生~(涙)。
先生 どうして泣いてるの?
てら おかしをたくさん買ったら、お母さんに怒られちゃった。
先生 それは大変だったね。貯金しなさいって言われた?
てら うん。お母さんも銀行にお金をあずけているんだって。そういえば、お札を発行しているのは日本銀行(日銀)だったよね。ぼくもそこにあずけられるの?
先生 日銀にはむずかしいな。銀行って一言でいっても、いくつか種類があるんだよ。日本銀行は「中央銀行」といって特別な銀行。お母さんがあずけているのは民間銀行の仲間の「普通銀行」だね。
てら どうちがうの?
先生 中央銀行は国の中に一つだけある銀行で、日本では日本銀行のこと。お札を発行したり、銀行のお金をあずかったり、政府や銀行にお金を送ってあげたりするんだ。だから「政府(銀行)の銀行」と言われることもあるんだよ。
てら ゲームのラスボスみたい。じゃあ普通銀行は?
先生 普通銀行はてらくんのお母さんやお父さんといった普通の人が使う銀行だよ。みんながあずけたお金を大事に守る役割があるんだ。そして、お金を必要としている人に貸したり、てらくんのおうちの電気代をあずけているお金から支払ってくれたりするんだ。
てら ひらめいちゃった。日本銀行にお願いして、たくさんお札をつくってもらえばみんなお金持ちになるんじゃない!?
先生 うれしいけど、いいことばかりじゃないんだ。てらくん、なにか集めているものない?
てら おかしについてるシール。絶対ほしいレアなシールがあって、それで買いすぎたんだよ。
先生 レアなシールがもしたくさん当たったらどうかな?
てら はじめはうれしいけど、当たり過ぎたらいらないかも。
先生 そうだよね。それはレアシールの価値が下がったということなんだ。お金もたくさん増えたら、お金そのものの価値が下がる。100円で買えていたリンゴが200円出さないと買えなくなることもある。だから日本銀行は、お金の価値の安定を考えながら、お金の量を調整しているんだ。
てら 見えないけど、銀行って大変な仕事をしているんだね。
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