イリコの原料となるカタクチイワシ漁が12日、燧灘で解禁になった。地域ブランド「伊吹いりこ」で知られる観音寺市沖の伊吹島では15軒の網元が一斉に漁場に向かい、次々とイワシを水揚げ。島内の加工場は初日からフル稼働状態となり、「イリコの島」は一年で最も活気づく季節を迎えた。
漁は午前5時半に解禁され、島周辺では2隻の船で網を引いて魚群を囲い込む独特のパッチ網漁を繰り広げた。船上では漁師たちの威勢のいい声が響く中、バシャバシャと跳ねるイワシが水揚げされると専用の運搬船で加工場へ直送。すぐさま釜ゆでや乾燥して鮮度が自慢の伊吹いりこに加工した。
伊吹漁協(岩田英行組合長)によると、この時期の漁は最もサイズの大きい大羽(8センチ以上)がメイン。今後はちりめん、かえり、小羽、中羽と移り、順調なら漁は9月まで続くという。担当者は「今年は脂ののり具合が良く質は上々。昨年、大羽の量が低調だっただけに期待している。今シーズンは12億円の売り上げを目指している」と話していた。
加工したイリコは14日に初入札があり、全国に出荷される。
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