6日は二十四節気の一つ「小寒」。遍路文化が息づく小豆島では、小寒から大寒(20日)の間に小豆島八十八カ所霊場を巡礼する「寒参り」が始まった。半世紀以上前から続けているという中讃地域の遍路団体も島入りし、3泊4日の巡拝の旅をスタート。一行は各寺で熱心に般若心経を唱え、新年の平穏無事などを願った。
寒参りは、寒さが厳しい時季に霊場を巡ると御利益が一段とあるとされる。積雪で農作業ができない日本海側の遍路団体が始めたと伝えられ、1980年代には約20団体が小豆島を訪れていたが、次第に減少して近年は数団体になっているという。
丸亀市や綾川町の住民でつくる「讃岐敬真講」(土屋徳幸会長)は、今年も6~9日の4日間で全霊場を巡る予定。白衣(はくえ)に輪袈裟(わげさ)をまとった70~80代の男女12人は島入りすると早速、小豆島霊場総本院(土庄町)を訪れ、遍路行の心得を授かる「授戒」の儀式の後、一年の無病息災や家内安全などを熱心に祈った。
その後、一行はマイクロバスに乗り込み、57番札所・浄源坊や53番札所・本覚寺、65番札所・光明庵(以上土庄町渕崎)、66番札所・等空庵(土庄町伊喜末)など島西部の霊場を参拝して回った。
小豆島霊場の遍路シーズンは、初大師の21日に営まれる「島開き法要」で本格的に幕を開ける。