中学受験を考えている6年生は、いまの時期に何をすべきでしょう。浜学園(本部・兵庫県西宮市)教科指導部の村田竜祐さんは、「目標校を決め、夏に向けて実力アップをはかろう」といいます。(中塚慧)
あこがれがやる気につながる
村田さんはまず、受験勉強の中だるみを防ぐために「目標校を三つ挙げるといい」とアドバイスします。この目標校は、志望校とはちがいます。入試日程などは考えず、あこがれやよく耳にする学校から選びます。いまの偏差値よりも5~7ポイント上の学校を第1目標校に、3~5上の学校を第2目標校に、1~3上の学校を第3目標校にするといいでしょう。
「大切なのはいまの実力よりも上の学校に目を向けること。それが、モチベーション(やる気)の向上につながります。第1目標校名を紙に書き、見えるところにはるのもいいですね」
現実的な志望校は8月末ごろの実力を見て決めます。そのときは、自分の偏差値と比べて5ポイント以内の学校を第1志望に決めるといいでしょう。いまは、第1目標校に向かって土台固めをする時期です。
弱点分野をチェックして復習
塾に通っている人は、塾の宿題の出来具合やテストの結果を見て、苦手科目の弱点分野をチェックします。「ある分野は90%できて、ある分野は50%しかできていない、など。弱点分野が見えてきたら、ふだんの勉強に加えて、以前取り組んだテキストを使って重点的に復習します」
好きな科目ばかりやりがちになる人も多いでしょう。苦手分野の克服は、保護者が計画を立てると、よりスムーズです。保護者が子どもと接するときに大事なのは「具体的な提案」をすること。「『勉強しなさい』というだけでは、子どもは動きません。いま何をすべきか子どもと話し合うことが大切です」
また、「漢字練習、計算練習、暗記もの」など、やるべきことを箇条書きにして、終えたら二重線で消す、といった勉強法も有効です。暗記ものは、テキストに鉛筆で「 」を書きこむなどして、覚えていないものをチェックします。ページにふせんをはり、くりかえすときにそこを見るだけでいいようにします。
生活習慣も大事です。個人差はありますが、最低でも7時間は睡眠をとれるように、ねる時刻を決めます。「決めたら、その時刻をこえて勉強しないこと。睡眠不足は悪循環になります」
志望校を具体的にしぼるために、見学会などに参加することも大切です。学校の考え方や雰囲気、生徒のようす、部活動などをチェックするといいでしょう。
4・5年生は学習習慣
4年生は「計算や漢字、そして宿題」など決めたことを毎日計画的にする習慣をつけることがポイントです。5年生は新しい単元がどんどん出てきます。なるべく弱点をつくらないよう、5月までに習ったことを復習しておきましょう。
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