4月は、高校留学をサポートする各交流団体が、今年の夏の短期留学や、来年からの長期留学の参加者を募集する時期です。
視野広がる短期 本音で暮らす長期
2週間? 1カ月? 1年? 一口に留学といってもその期間はさまざまですが、海外旅行との違いは、滞在日数の長さだけではなく、能動的な「学び」があるかどうかだと思います。
どんなことを学びたいか、どんな自分になりたいか。留学の期間を考えるときに、そんなことを切り口にしてみるのも一案です。
部活もあるし、友だちもいるし、今の生活リズムを変えたくはない。でも一歩外にでて視野を広げてみたいという方には、夏休みなどの短期留学がお勧めです。
英語研修を軸にしたプログラムのほか、「環境問題について考える」「リーダーシップについて学ぶ」といったテーマ型学習プログラムなど、その中身は実に多種多様。交流団体が主催しているものもあれば、学校がカリキュラムに組み込んでいるケースもあります。
帰国後のアンケートを見てみると、自分は何を知らなかったか、何が自分に足りないのかに気づき、これからの目標を決めるきっかけになっていることが読み取れます。
1年間の留学はどうでしょうか。短期留学の長期間バージョンかというと、これは全く別物であると考えたほうがいいでしょう。留学生のために特別なカリキュラムが組まれているのが短期留学なら、外国の高校生活をまるごと体験するのが長期留学です。
外国で日常生活を送るということは、日本の日常生活から完全に離れて、新しい世界にどっぷり漬かって暮らすということです。今まで使っていたアプリをアンインストールして、新しいアプリを使って生活する。そんなイメージかもしれません。
また、現地のホストファミリーや友だちも、時間がたつにつれて「お客さん」として接してくれる賞味期限が切れて、本音の顔をのぞかせます。
長期留学の醍醐味は実はここから。自分と常識が違う相手とどうやったら仲良くやっていけるか、試行錯誤を繰り返すことになります。簡単なことではありませんが、達成感もひとしお、培った力は一生ものです。
留学という機会をいつ、どのように組み込むのがいいか。そこに一律の正解はありません。自分に合ったプログラムを探してみてください。
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藤澤紀子 AFS日本協会広報 AFS日本協会は高校生向け留学プログラムの提供などで約60年の実績があります。
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