新聞を取り入れた教育について考える県NIE研究会と日本NIE学会四国地区集会が22日、高松市中野町のルポール讃岐であり、県内の実践指定校5校が事例を発表した。このうち3校が、世界保健機関(WHO)が国際疾病に正式認定した「ゲーム障害」について四国新聞社がまとめた記事を活用した取り組みを紹介。出席者は新聞を教育現場に生かす方策に理解を深めた。
県内外の教員や新聞関係者ら約30人が出席。本年度の指定校のさぬき南小、香川中央高、宇多津小、柞田小、坂出東部中の担当教員が活動内容を報告した。
本年度から指定校となった宇多津小は、ゲーム依存症や予防のポイントなどについて紹介した「こどもニュース 特別号」を使った取り組みを発表。全校児童に配布した上で、ゲームの過剰利用によって授業に集中できなくなったり、健康に影響を及ぼしたりすることを説明するとともに、保護者にも懇談会で危険性を訴えたという。
坂出東部中と香川中央高では、ゲーム依存に関する記事を廊下に掲示するなどして新聞が目に触れる環境を整えたことを報告した。
また、香川中央高は興味のある英字新聞の記事をテーマにリポートを作成する授業についても説明。柞田小は児童が新聞記事にまつわるクイズを作る取り組みを、さぬき南小は記者を招いた授業で読解力向上を図っていることを紹介した。
宇多津小の花車舞教諭(46)は「新聞を教材として活用し、子どもたちの社会への興味、関心を高めたい。ゲーム依存については今後グループワークなどを行い、児童たちの認識を深めていきたい」と話していた
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