県内で飲酒運転の摘発者が増加している。県警によると、数年前まで飲酒運転の摘発件数は横ばいだったが、昨年以降は2年連続で前年を上回った。過失割合が大きい「第1当事者」が飲酒運転だった死亡事故も前年同期より増えており、県警は年末年始の交通安全県民運動でも「飲酒運転の根絶」を重点に掲げ、取り締まりを強化している。(写真はイメージ、記事とは直接関係ありません)
飲酒運転は2006年に福岡市で幼児3人が死亡した追突事故などをきっかけに厳罰化。県警によると、県内はそれまで800件を超えていた摘発件数が07年には434件まで半減し、その後も減少傾向だったが、15年以降は200件前後で横ばいが続いていた。
しかし、18年は前年比17・9%増の211件。19年も上半期(6月末まで)は前年同期比29・7%増の131件で、その後も増加が続き、既に前年を上回った。
また、県内では07年以降、飲酒運転が絡む死亡事故が毎年起き、今年も「第1当事者」が飲酒運転だったケースが11月末時点で前年同期(3件)を上回る4件発生した。県警は「厳罰化から10年超が経過し、ドライバーの意識の緩みが摘発件数などに現れた格好だ」としている。