もうすぐ夏休み。この夏の取り組みが、秋以降の力の伸び具合を左右します。 夏休みの勉強は1日あたり10時間が目安。部活動がある場合はもちろん、たとえ部活動がなくても、これだけの時間をつくり出すのは大変そうです。
目標をクリアしたり、目標の達成により近づいたりするには、タイムテーブルをつくることが欠かせません。まずは1日のスケジュールを考えます。ここでは自宅で取り組む場合を例に挙げてみます。夏期講習などを受講するみなさんは、その時間を含めてカウントして構いません。
起床する時間(時刻)を午前6時にする場合、食事などの時間をのぞいた「午前8時~午後0時」「午後1時~6時」「午後8時~10時」を勉強にあてることができそうです。それぞれを合わせると計11時間。合間に休憩を入れたりするので10時間よりもやや長めです。
次に勉強したい内容を書き出します。柱は大きく三つ。①中1や中2で教わった分野の復習、②中3で教わった分野の復習、③中3でこれから教わる分野の予習です。それぞれの目的に合う教材(参考書など)を教科ごとに1冊用意したうえで「中1の数学は○○の単元について章末にある問題を○~○ページ」などと具体的に書き出すのがポイントです。
勉強できる時間と、取り組むべき内容や分量がイメージできたら実際にスケジュールを組み立てます。夏期講習を受ける場合はその内容も踏まえて計画を練ります。やる気や集中力を長い時間、保つのは簡単ではありません。
そんなときに利用したいのがタイマーです。たとえば10分後にアラームが鳴るようにセットしたら集中して勉強。アラームが鳴ったら数分ほど手を休め、また10分間の勉強……。10分より長くできそうなら15分、さらに長くできそうなら20分としていきます。
場所をかえるのも効果的。自室で集中できなくなったら、リビングなどで勉強してみたり、塾の自習室に出かけてみたりするのもおすすめです。
解説 梁川由香 立教大学文学部卒業後、塾講師や家庭教師をつとめる。著書に『中学の勉強のトリセツ』(学研プラス)
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