スギ花粉のシーズンも終盤に入り、県内の小売店で対策グッズ商戦がピークを迎えている。飛散量が例年より多いと予想された今年、シーズン到来と歩調を合わせるように2月中旬から空気清浄機やマスク、医薬品など定番品の売れ行きが活発化し、前年超えの勢いが続く。花粉の侵入を防ぐフード付き眼鏡の新モデルが相次いで発売されるなど、機能性を高めた商品にも関心が集まっている。
日本気象協会(東京)は県内での花粉飛散量について、過去10年間の平均値の1・1~1・5倍が見込まれると発表。飛散の開始時期は昨年より11日早い2月12日と判断している。
県内に家電量販店11店舗を展開するケーズデンキでは、2月中旬以降の空気清浄機の販売実績が前年の約1・5倍。洗濯衣類の屋外干しを敬遠する人の需要があるとみられ、ドラム式の乾燥機能付き洗濯機の売り上げは前年比2~5割増しとなった。ヤマダ電機高松春日本店(高松市)では「花粉対策」のポップを掲示。担当者は「3月は空気清浄機の価格が手頃になって最も売れる」と話す。
ドラッグストア、マツモトキヨシの中四国地区の店舗では、鼻炎薬などの医薬品が2月に入り前年の2倍を超える週も。3月以降はマスクも前年比2割増で推移している。ドラッグストアモリ松縄店(高松市)では暖かい日に来店する人が目立ち、対症療法ではなく、粘膜を強くする薬品など体の防御力を高める商品も提案しているという。
対策用眼鏡は透明なフードでフレームとの間を覆い、花粉の侵入を防ぐ仕組み。各社は曇り止めレンズも用意し、マスクとセットで使う場合の着け心地を高めた点もアピールしている。
県内に3店舗を構えるジンズは保湿機能を備えたモデルについて、1月から度付き対応の商品を売り出した。県内2店舗のゾフはフードの着脱が可能なタイプを2月に発売。屋内にいる際や花粉シーズン以外には通常の眼鏡として使える点も支持され、花粉対策眼鏡全体の四国内での売り上げは前年の2倍を超えた。
日本気象協会によると、4月上旬からはヒノキ花粉が多くなる見込みだ。
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