高校入試では中3の成績が合否判定でウェートを占めることがあります。その一つが定期テスト。範囲が発表されてから、すべての内容を覚えようとしても難しいですよね。日ごろの取り組みがポイントになります。
授業などで教わった内容をそのままにしておくと、時間がたつにつれて忘れてしまいがちです。時間をおかずに覚え直すと、定着しやすいといわれています。
授業を受けたら必ずその日のうちに復習し、週末に1週間分をふり返る――。こうしたスタイルを習慣にすると、範囲が示されてから「ゼロ」の状態で取りかかることをさけられます。
範囲を効率よく見直すためには、ノートやプリント類を管理しておくことが欠かせません。ノートの内容が判読できずに調べ直したり、配布されたプリントをさがしたりするなんて時間がもったいない!
たとえばノートをとる場合、必ず覚えるべき内容は青色、先生が口頭で伝えたアドバイスは赤色といった具合に使う色をしぼるのが一つの方法。復習するときに書き直すのもおすすめです。
プリントの管理にはファイルを活用します。1教科(科目)につき、1冊を用意。授業で配られたら休み時間のあいだにファイルに入れ、定期テストが終わったら中身を取り出して保管しておきます。
1週間前は演習中心
具体的な対策について「テスト前に部活動が休みになったら始めればいいや」と考えていませんか。学校によってちがいがありますが、休みになるのは5日から1週間ぐらい前からでしょうか。でも、それではまったく足りません。
覚えたつもりなのにテストになると解けない。こんな経験は、だれにでもあるはず。実際に問題を解く練習(演習)が少ない、あるいは全然していないのが原因です。範囲の総復習と演習に十分な時間をあてるには、テストの2週間ほど前から対策に取りかかる必要があります。
教科書やノート、プリントの見直しからスタート。このときは「覚える」ことに主眼をおきます。1週間前になったら演習に軸足を移します。
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解説・梁川由香
立教大学文学部卒業後、塾講師や家庭教師をつとめる。著書に『中学の勉強のトリセツ』(学研プラス)
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