本屋さんにはたくさんの本があふれ、お子さんに手渡す1冊に迷ってしまうことがありますよね。子どもの本を専門とする東京子ども図書館(中野区)の綿引淑美さんが、最近出た本の中から、おすすめの3冊を紹介します。今日は、低学年からの1冊です。
『ロバくんのみみ』
作 ロジャー・デュボアザン、訳 こみやゆう、好学社、1728円
自分の耳はかっこわるい?
ロバくんは、小さくてようきなロバです。友だちがたくさんいて、アザミがだいこうぶつ。
ある日、ウマのパットくんと小川で水をのんでいたとき、水めんにうつった二つのかおを見て思いました。「パットくんのみみって、みじかくてすてきだな」。それにくらべると、自分の耳がひょろっと長いのがだらしなく思われて、ロバくんは元気がなくなってしまいました。
なやんだロバくんが、犬のヘクターくんにそうだんすると、「みみというものは、ぼくのようにたらしておくものだよ」とちえをかしてくれました。ロバくんは言われたとおり、耳を下むきにして友だちのところにいくと、大わらいされました。
そして、子ヒツジのファジーちゃんに、ヒツジやヤギやウシのように、耳はよこむきについているものだと言われました。ロバくんは言われたとおりにしますが、よこに出っぱった耳を、なやの入り口のくぎにぶつけてけがをしてしまいます……。
ロバくんがこのあとどうなったかは、本を読んでください。ロバくんやどうぶつたちのひょうじょうがゆかいな絵本です。
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次回配信では、中学年からの1冊を紹介します。
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