三木町のゴルフ場、高松グランドカントリークラブを運営する高松グランドカントリー(三木町、豊永優社長)は24日、高松地裁に民事再生法の適用を申請した。筆頭株主の高松琴平電気鉄道(高松市)によると、負債総額は約46億8千万円。このうちの43億900万円は、会員権の購入者から預かった預託金で、申請理由について同社は「会員からの返還請求に応じられなくなった」と説明、ゴルフ場の営業については「通常通りに継続したい」としている。
高松グランドカントリーは1972年3月に設立し、74年10月にゴルフ場の営業を開始。県内屈指の老舗で、唯一36ホールを有しており、ピーク時の91年には10万人を超える来場者を記録し、12億5千万円を売り上げた。
しかし、バブル崩壊や景気低迷の長期化、ゴルフ人口の減少などで収入が減少。ここ5年の売り上げは5億円前後と、ピーク時の半分以下で推移していた。
こうした中、会員の高齢化に伴って退会者が年々増え、預託金の返還請求額が年間で1億5千万円ほどに急増。琴電のグループ会社の支援で預託金返還に可能な限り対応してきたが、めどが立たなくなったという。ゴルフ場経営は、今期3千万円の純利益を見込むなど、おおむね黒字を確保している。
会員数は約1800人。会員権所有者らを対象にした債権者説明会は28日、高松市玉藻町のレクザムホールで開かれる。会員権所有者の理解が得られれば、預託金は大幅にカットされる見通し。