札幌の創成川通りの渋滞解消のための工事について、その全容が見えてきました。札幌北インターから中心部の創成トンネルまで4.5キロ、全線地下の道路が建設される計画です。
創成川通りは交通量が多く、冬には渋滞することも多くあります。その地下に「都心アクセス道路」が建設されます。
◇地下道路の全容は
上下それぞれ片側2車線のトンネルを造る計画で、札幌中心部、創成トンネルの北側部分につながり、創成川通りに沿って札幌北インターまでおよそ4.5キロを繋ぎます。
所要時間は現在の創成川通りよりも8分から10分ほど短縮される見通しです。
札幌市は人口100万人以上の政令指定都市の中で都心の駅から最寄りの高速道路までの距離が全国で最も遠くなっています。
札幌の中心部から北37条まで5つの出入り口も設けられ、途中で乗り降りすることも可能です。
◇8分で1000億円?
札幌北インターから高架橋やトンネルを通じて、直接、地下の道路までつながるルートも建設されます。札幌北インター付近でほぼ毎日起きている渋滞も解消される見通しです。
ただ8分から10分ほどの短縮効果に対し、道路をつくるための事業費はおよそ1000億円から1200億円です。
そのうちおよそ2割は札幌市が負担、8割は国が負担します。
8日から始まった沿道の住民に対する説明会ではさまざまな意見が出されています。
「観光に力を入れている割には(今は)アクセスが悪い。それが少しでも解消されたら」「2割ぐらいは市の負担になるということは私たちの税金になるということなので、そこは考える」
◇新幹線延伸を見すえて
札幌の交通の流れを変える巨大プロジェクト。「都心アクセス道路」は北海道新幹線の札幌延伸に合わせ2030年度末の完成を目指しているということです。