日々の学習に欠かせないのが、予習や復習です。効率よく進める工夫や、勉強に対するモチベーション(やる気)の保ちかたについて、朝日中高生新聞の読者特派員が実践していることを聞きました。(山田泉)
教科書中心 どんどん聞く
Aさん(愛知・高校2年)
Aさんの取り組みは教科書が中心です。授業の前に読み、わからない部分にはふせんなどを貼っておきます。復習には問題集も活用。授業で習ったところに対応する部分を解くそうです。「自分がわからないところは、先生をはじめ、わかる人にどんどん聞きにいくと効率がいい」。
予習や復習の習慣が身についたのは高校入学後。中学生のころは定期テストの勉強をしていれば学校の勉強についていくことができ、予習や復習にそれほど力を入れていませんでした。
高校では科目(教科)が増え、難易度も高くなり、はじめての定期テストに向けて準備をしていると「課題をこなすだけで、いっぱいいっぱいになった」。その反省をふまえて「こまめに予習や復習をしておくのがよい」と考えます。
わからない部分を把握
Bさん(東京・高校2年)
Bさんは、数学など得意な科目の予習を重視。わからない部分を授業で確認するのがスタイルです。積極的に取り組むことで、予習で覚えた内容は記憶に残りやすいといいます。
苦手な英語の場合、学校から指定された部分について、あらかじめ教科書を読み、わからない単語や表現をチェック。英文の内容も大まかにとらえます。
単語などを覚える場合、音読してからノートに書き、文中でどのように使われているかを確認。こうすることで英文から単語の意味を推測する力も高められます。
復習にもある程度の時間をかけます。Bさんは「授業のあとは教わった内容を覚えたかのように思えるかもしれないが、実際にはそんなはずがない。復習すると確実なものになる」。
「映像授業」で理解
Cさん(鳥取・高校2年)
Cさんが「効果的」と考えているのは「映像授業」です。あらかじめ録画された予備校などの授業を視聴するもので、苦手にしている数学の場合、予習にも復習にも利用。理解できるまで繰り返し視聴でき、自分のペースで取り組めます。
映像授業のテキストは学校の授業やテストの範囲に合わせてファイリングし、内容を確認しています。日本史の勉強では歴史漫画も活用。「楽しみながら内容をとらえることができ、頭に入りやすい」。
モチベーションを高める工夫もあります。たとえば勉強に取りかかるときは「ハードル」を下げて好きな科目から。SNSで同年代が勉強にかんする記録や報告などを書き込む「勉強アカウント」をみることも、やる気を高める方法だといいます。
時間を有効に使う意識を
Dさん(東京・高校2年)
塾や習い事が多いDさんは、時間を有効に使うことを意識しています。登下校で利用する電車内ではノートを見直したり、教科書を読んだりして過ごします。
帰宅後は、短い時間で、より多くの科目の予習や復習ができるように「1科目について15分」と決め、時間をはかって勉強に取り組みます。
苦手にしている日本史では予習が欠かせません。次の授業で学習する範囲について教科書を音読。重要な語句などに印をつけます。授業の理解がより深まるだけでなく、先生の話をメモする余裕もできるそうです。
Dさんは「ノートのまとめは授業を受けたその日に終わらせ、定期テストの前は問題集を解くことに集中するとよい」とアドバイスします。
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