お金持ちになりたい――。小学生のときに一度は思ったことはありませんか。夢に近づくには、お金のことを知るのが一番です。お金持ちになりたい「てらくん」が、経済の動きにくわしい「ひげパンダ先生」から楽しく学んでいきます。これを読んで、みなさんも「お金とともだち」になりましょう。
最新印刷技術でにせ札作らせない
てら ね~ね~、ひげパンダ先生。朝小で、お金が新しくなるって読んだよ。どう変わるの?
先生 ひげをつけて呼ばないの! 5年後の2024年をめどに1万円札と5千円札と千円札のデザインが変わるよ。渋沢栄一さん、津田梅子さん、北里柴三郎さんという偉大な功績を残した人たちがお札に登場するんだよ。
てら だれがデザインするの?
先生 国の財布をつかさどる財務省、お札を発行する日本銀行、そして実際につくる国立印刷局の三つで話し合って、最後には財務大臣が決めるんだ。
てら でも、なんで変えるんだろ。みんなあきちゃったのかな?
先生 お札のデザインはね、これまでもだいたい20年ごとに変えてきたんだ。前回変えたのが04年だから、24年はちょうど20年たつね。でも、変えるのはみんながあきちゃうからじゃないんだ。悪い人がにせ物のお札をつくることを防ぐためなんだよ。
てら デザインを変えるとにせ物はつくれなくなるの?
先生 てらくん、千円札持ってる? 野口英世さんの面を上にして、真ん中の丸いところを光に向かって見てごらん。
てら おかしを買うために取っておいた、最後の1枚。うわー! 野口さんの顔が浮かんできた!!
先生 すごいでしょ。左下にある枠を角度を変えて見てごらん。
てら あれ?「1000」という数字が出たり、「千円」という文字が出たりするよ!
先生 じゃあ、今度は虫眼鏡を持ってきてごらん。野口英世さんの頭とお札の右上の「1000」の間をのぞいてみて。
てら んー、あれ? 模様だと思ってたけど、小さな文字がならんでいるよ。エヌ、アイ……。
先生 「NIPPONGINKO」とかいてあるんだ。こうやってお札にはにせ物をつくらせないためにいろんな工夫がこらされているんだ。でも悪い人たちもいろいろと考えてくる。だから、デザインを変えるというのは単に絵を変えるだけじゃなくて、お札に最新の技術を使う、という目的もあるんだ。
てら お札ってちゃんと見たことがなかったよ。まだ知らない友だちにじまんしようっと!
外部リンク