【異能とは】つきぬけた才能を持つ人を「異能」と呼びます。異能を支援するため、ソフトバンクグループ代表の孫正義さんが「孫正義育英財団」を立ち上げました。財団生に選ばれた第2期生が夢中になる研究を紹介します。
第13回 ユニバーシティ オブ ミズーリ ハイスクール 山田倖大(12歳)
ぼくは現在、メキシコのグアナファト州で暮らしながらアメリカ(米国)のミズーリ大学付属のオンラインスクールに在籍しています。力を入れているのは、歴史などの分野です。また学校とは別のプログラムでも、日本の高校で習うような数学や物理を学んでいます。
オンラインスクールの利点は、時間に制約されず、どこにいてもパソコン一つで学べることです。日本では高校からでないと認められていませんが、米国では小学校でも一つの学校の形です。18歳よりも前に高校を卒業し、大学に入ることができる教育制度のもと、自分のペースでがんばっています。
広島県で生まれ、小さいころから好奇心が強く、学ぶことが大好きでした。ぼくにとって学ぶこととは、新しいことを知ることです。幼稚園のとき、異なる分母の分数の足し算や、分数どうしのかけ算の解き方を発見したときは、とても喜んでいたそうです。
小学2年生のころ、米国のスタンフォード大学のオンライン学習システムで数学を学び、夢中になりました。3年生の初めには、高校までの範囲を終わらせていました。通っていた小学校では、すでに学習したことしか教わらず、退屈に思っていました。環境を変えようと、父の仕事先であるメキシコに引っ越しましたが、公用語のスペイン語をおぼえ、2学年の飛び級をしても、自分に合った学びができる学校は見つかりませんでした。
それでも、機械を制御するプログラミング言語を学んだり、二枚貝を繁殖させようと海水にならしたメダカと同じ水槽で育てたり、ミミズが作物の成長を助けられるのかを試したりするなど、いろいろな実験や研究をしてきました。
また、海外にいながらも独学で日本の中学を受験するための勉強をし、最難関中学向けの全国模試で3位の成績をおさめるなど、日本の学業もがんばっていました。
今はまだまだ学習しなければならないことがたくさんありますが、学習とは主に「すでに答えがわかっていること」を知ることです。しかし、ぼくが将来したい宇宙の研究は未知のことを解明しようとすることであり、ただ学習するだけでは成功できません。
これからも専門分野の学問ばかりでなく、発想の元になることも期待し、さまざまなことに取り組んでいきたいと思っています。
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