Q.中学校の学園祭や学校説明会では、どういうところを見たらいいですか。
A.まず大前提として「お子さんにどのような6年間を送って欲しいか」という軸を持つ事です。その大前提(家庭の軸)によって、学校で見るべき部分が変わってきます。
部活に思い切り打ち込んで欲しいならば、グラウンドは確保されているか、部活にどの程度予算がつくのか、顧問の先生は熱心か、など。進学実績にこだわるなら、授業速度についていけない場合のフォローはあるのか、みな中1から塾に行っているのか、など。
家庭の軸がないと、どの学校にいっても「どこも素敵」「どこも同じように見える」となり、最後まで志望校を絞り込めず、最終的に塾がすすめてくる偏差値順パッケージ通りに受験するという事になります。
家庭内で軸ができたら、学園祭は一番のチャンス。ハレの場ではありますが、生徒や先生とフランクに話す事ができます。生徒と話す場合は、まだあまり学校がわかっていない中学生よりも高校生がおすすめ。
学校説明会はいわゆる宣伝の場で、綺麗ごと、あるいは実態にそぐわない事しか言わない学校もあります。質疑で突っ込んだ質問がしにくい場合は、別日に学校訪問しましょう。
快く学校を案内し、色々な質問に包み隠さず答えてくれる学校、あるいは電話質問にも応じない、個別の学校訪問に対応していないなど、学校の対応に歴然とした差があります。
その体質の差は、お子さんが6年間過ごす上でも大きく影響してきます。
安浪京子(やすなみ・きょうこ)岐阜県生まれ。中学受験算数専門プロ家庭教師「(株)アートオブエデュケーション」代表として、受験算数の指導および中学受験メンタルサポートに力を入れ、毎年多数の合格者を出している。中学受験に関する講演やセミナーを多数開催。 著書に『きょうこ先生のはじめまして受験算数』シリーズ、新刊『中学受験 6年生の親がすべきこと』(朝日学生新聞社)など。
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