本屋さんにはたくさんの本があふれ、お子さんに手渡す1冊に迷ってしまうことがありますよね。子どもの本を専門とする東京子ども図書館(中野区)の司書・護得久えみ子さんが、最近出た本の中から、おすすめの3冊を紹介します。今日は、低学年からの1冊です。
『まど・みちお詩集 ぞうさん』
詩 まど・みちお、童話屋、1620円
声に出しても読んでもらっても
「ぞうさん ぞうさん おはなが ながいのね そうよ かあさんも ながいのよ」。みなさんもこの歌を歌ったことがありますか。この歌の「ぞうさん」という詩は、まど・みちおさんという人が書きました。
まどさんは104歳まで生きて、たくさんの詩を私たちにのこしてくれました。「しろやぎさんから おてがみ ついた くろやぎさんたら よまずに たべた」という「やぎさん ゆうびん」も、まどさんの詩です。
この小さな本の中には、まどさんの詩が62作、入っています。「はるが きて めが さめて くまさん ぼんやり かんがえた」という、春にぴったりの「くまさん」や、いろいろな野菜が出てくる「いっぱい やさいさん」なんて詩もあります。自分で声に出して読んでもいいし、まわりのおとなに、「これ読んで!」とたのんで、聞くのも楽しいと思いますよ。
まどさんの詩の本は、ほかにも『にほんごにこにこ』『てんぷらぴりぴり』など、たくさんあります。もっと読みたくなった人は、ぜひさがしてみてください。
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次回配信では、中学年からの1冊を紹介します。
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