2018年7月に95歳で死去した、彫刻家の流政之さんが制作拠点にしていたスタジオ(高松市庵治町)を一般公開する計画が固まったことが分かった。運営を行う公益財団法人流財団(同市、香美佐知子代表理事)への取材で明らかになった。名称は「ナガレスタジオ(流政之美術館)」で、公開は今夏からの予定。(写真は、流れ財団提供)
流さんが生前、スタジオの公開を目的にした流財団の設立に賛同していたことから同財団が公開準備を進めており、3月26日には県教委が博物館(美術館を含む)登録を終えた。計画では、庭園と居住棟の一部を公開。開館は週3日程度で事前申込制になる見通し。入館料は大人1人5000円を予定。申し込み方法などは現在検討中という。
スタジオは3階建てで庵治半島の東側にある。敷地面積は約1万9500平方メートル、建物面積は約350平方メートル。名称の「ナガレスタジオ」は流さん本人が名付けたもので、作品を展示する庭園や居住棟、制作スペースなどから成る。現在、約400点の作品がスタジオ内にある。れんが造りで城塞(じょうさい)さながらの外観をしており、流さんが設計や制作に携わったことから、流作品の一つとも称される。
同財団によると、スタジオは老朽化している箇所もあり、夏の公開までに修繕が必要になる見込み。費用の一部を寄付などで賄いたいとしている。
外部リンク