観音寺市を舞台にしたアニメ「結城友奈は勇者である」のファンでつくる「勇者部」約230人が、アニメの聖地の新たなスポットとして人気を集める道の駅とよはま(同市豊浜町)で車いすの介助体験を行い、社会福祉への理解や思いやりの心を育てた。
勇者部は、アニメの作中で主人公たちが所属しているボランティア部を現実化させたもの。体験教室は、主要キャラクターの一人で車いすに乗っていた東郷美森の誕生会イベントの一環として7日に行われた。
参加者は、市社会福祉協議会の職員から車いすの操作や介助の方法を学んだ後、乗る人と押す人の2人一組で敷地内を回った。段差で前輪を浮かせたり、後ろ向きになって坂を下ったりと互いに声を掛け合って状況に応じたサポート方法を確認した。
群馬から訪れた男性は「初めて乗ったが、シートベルトがないので段差や坂道が大変。気遣うことを知った」と振り返り、栃木から来た男性は「良い経験ができた。困っている人には自分から声を掛けてあげたい」と話した。
同駅では、アニメの力を地域のにぎわい創出に生かそうと、昨年の誕生会は長距離を旅するチョウ「アサギマダラ」の飛来地を育てることを目的にチョウの好物とされるフジバカマの苗の植樹会を実施している。