[17日 ロイター] - ラグビーのサモア代表は、今月20日に開幕するワールドカップ(W杯)において、開催国である日本の文化に配慮し、太平洋の島国出身の人々にとっては伝統的なタトゥーを隠すためのウェアを着用する意向だと発表した。
日本では、昔から反社会勢力である「やくざ」の一員と関連付けられてきたため、タトゥーの入った観光客に難色を示したり、ジムやスパ、日本の伝統的な温泉リゾートへの入場が禁止されることがある。
サモア出身の人々にとって、タトゥーは故郷である太平洋のアイデンティティを表すための重要なもののひとつであるが、同国代表のチームマネージャーを務めるVa'elua Aloi Alesana氏はW杯の公式ウェブサイトで、「どこに行っても、その国の文化をリスペクトしなければならない。われわれにも文化があるが、今はサモアにはいない」とコメント。一部の練習会場ではタトゥーを容認したところもあるが、認められないところもあったとし、「そのような場所ではタトゥーを隠すためにウェアを渡された」と述べた。
ワールドラグビーは昨年12月、選手とサポーターに大会中はタトゥーを隠すようアドバイスをし、スティーブ・ジャクソン・ヘッドコーチ(HC)は大会前に日本文化の専門家を招いて、選手が地元の文化を十分に理解するよう指導。同国キャプテンのジャック・ラムは、「われわれの文化では(タトゥーは)当たり前だが、日本人の考え方を配慮するし、リスペクトする。われわれの見せるものが、確実に問題ないようにする」と話した。
世界ランク16位のサモアは、W杯1次リーグで日本、アイルランド、スコットランド、ロシアとプールAに所属。24日の初戦はロシアと対戦する。