自分の力でより遠くへと移動できる楽しみ
自転車の楽しさは、自分自身で操縦して目的地まで行けることにあると思います。景色を見ながら好きな道を進んだり、気になる場所でちょっと止まったり、日常から離れた場所へと行動範囲を広げることができます。高学年になれば、20キロ、30キロ先の目的地を決めてサイクリングする子もいます。
目的地へ到達した時の達成感や冒険気分を味わえるのはもちろん、計画性や自立心も育ち、成長につながると思います。筋力アップはもちろん、体も丈夫になるのか、僕は自転車に頻繁に乗るようになってから、風邪をひかなくなりました。
補助輪はつけず、肩に手を添えて練習を
自転車の練習は、バランス感覚をつかむためにあえて補助輪はつけず、キックバイクやペダルを外した自転車で練習を。補助輪があるとハンドルをきる時の感覚がなかなか身につかないからです。フラフラしなくなったら、ゆるい下り坂の傾斜を利用するとこぎやすく上達が早いですよ。近くで肩に手を添えながら、お子さんが倒れそうになったら支えつつ少しずつ手を離して近くを走って見守りましょう。
体に合う自転車を選び、安全対策を万全に
お子さんの自転車は、長く乗れるよう大きめを選びがちですが、安全のためには、体に合うものを優先したいものです。また、ヘルメットは、頭を守る大切な道具です。緩衝材の発泡スチロールが劣化していると肝心の時に役目を十分に果たせません。扱い方など親子で説明書をよく読み、耐用年数(約3年)に応じて買い替えることをお勧めします。
また、自転車事故に備えるには、本人に対しての「傷害保険」だけでなく、相手の損害も保証できる「個人賠償責任保険」にも入っておいたほうが断然安心です。過去に起きた子どもの自転車事故では、賠償金9500万円が命じられる判決が出た事例もあります。
自転車専用の保険に入ることをお勧めしていますが、一部の補償内容はすでに入っている保険やその特約に含まれていることもあるのであらかじめチェックを。事故を起こしてしまった場合、賠償金を払うまでの煩雑な作業、交渉を代行してくれる示談交渉サービスが付いていると心強いと思います。
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ナビゲーター
ワイズロード東大和店(東京都東大和市芋窪5丁目1137-1)
山田万二さん スポーツバイク歴8年。休日は自転車に乗って写真撮影をしたり、BMX(バイシクルモトクロス)も楽しむ。
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