ディアナの横浜・ラジアントホール大会に登場
初代タイガーマスクの佐山サトルが生み出した女性版タイガーマスク「タイガー・クイーン」が10月30日、ワールド女子プロレス・ディアナの横浜・ラジアントホール大会で伊藤薫と対戦し、初公開のファイヤーバード・スプラッシュからの片エビ固めで勝利を収めた。
タイガー・クイーンはストロングスタイルプロレスの7月大会で山下りなを相手にデビュー。山下をタイガースープレックスホールドで葬ると、以降、シングルマッチ2試合とミックスドマッチ1試合を戦い、今回がデビュー5戦目となる。この日は主戦場とするストロングスタイルプロレスと提携するディアナへの提供マッチとして行われた。
シングル戦ではこれまで山下、佐藤綾子、彩羽匠と対戦し3連勝を飾っているのだが、この日はこれまでの相手とはサイズが違いすぎる105キロの伊藤薫。また伊藤は1989年に全日本女子プロレスでデビューした大ベテラン。総合格闘技のリングに上がったこともあるなどキャリアも豊富でクイーンにとっては試金石となる一番となった。
試合前、握手を交わした両者。ゴングが鳴るとクイーンがいきなり側転式のフライングボディーアタック。そして対角線に振ってムーンサルトキックで伊藤の出鼻をくじく。伊藤をロープに振るが、切り返され逆にロープに振られるとショルダータックルで吹っ飛ばされる。しかしネックスプリングで立ちあがると軽やかなタイガーステップ。
伊藤のパワー殺法の前に悶絶
伊藤のパワー殺法の前に悶絶
ここから腕の取り合いに移行。伊藤に腕を絞られるが側転など軽やかな動きで脱出すると、ヘッドロックからタイガースピン。足をたたむが伊藤はロープエスケイプ。スタンドに戻るとロープに振ってフライングクロスチョップ。早くもフォールにいくが、ここはカウント2。
立ち上がった伊藤をコーナーに振ろうとするが、伊藤は切り返すと串刺しラリアット。ここから伊藤のパワーに苦しむことになるクイーン。
伊藤は足をたたんで絞り上げるとロープににじり寄るクイーンに今度はキャメルクラッチ。なんとかロープエスケイプもダメージが大きくうつ伏せのままのクイーンの背中に105キロの全体重をかけての踏みつけ。そして逆エビ固めで絞り上げ、右足に全体重を浴びせるストンピング。クイーンを引きずり起こすと裏投げで叩きつけ、仰向けの腹に乗っての踏みつけ、そしてセントーンと巨体を生かした連続攻撃で畳みかける。
初めて受ける重爆級の攻撃に悶絶のクイーンは場外にエスケイプ。伊藤がスライディングキックを狙うがここは寸ででかわすクイーン。そしてコーナートップから場外へのラ・ケブラーダを狙いコーナーに上ろうとするも、伊藤が足をつかんで阻止。ならばとクイーンはエプロンからのケブラーダ。
完璧なジャーマンで105キロを投げ切る
そして伊藤をリングに押し上げると対角線を走って、彩羽戦で見せた前方回転のかかと蹴りを伊藤の背中にヒット。フロントネックチャンスリーからフォールもカウントは2。
ここで必殺のタイガースープレックスを狙うが伊藤はパワーでクラッチさせず、ロープエスケープ。ロープに飛んだクイーンに伊藤がカウンターのラリアット。強烈な一撃にクイーンは1回転。そして伊藤はコーナー下にクイーンをセットするとコーナートップからダイビングフットスタンプ。フォールにいくがクイーンはブリッジでなんとか3カウントを回避。
伊藤はパワーボムの体勢に抱え上げるもクイーンはくるりと着地。右足を取らせるとその足を軸にスピンキック。そして伊藤の胴をがっちりとクラッチすると今度は完璧なジャーマンスープレックスで投げ切るが伊藤はなんとかカウント2で返す。
ならばとクイーンは伊藤をコーナー下にセットすると、最後はコーナートップから初公開のファイヤーバード・スプラッシュを決め、3カウントを奪った。
タイガー・クイーンはキャリアも体格も大きく勝る伊藤に完勝し、デビュー以来のシングル戦の連勝を4に伸ばした。
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