高松市内の民家で、熱帯から亜熱帯に生息するクモの仲間「サソリモドキ」が見つかった。近年、県内ではたびたび目撃されており、専門家は「香川で繁殖していると考えられる。自然界への影響も含めて調べていきたい」としている。
サソリモドキは大きな爪と長い尾が特徴。見た目はサソリとよく似ているが毒はない。クモ網サソリモドキ目に属する節足動物で、国内では九州や沖縄に生息している。
14日午前、同市出作町の派遣社員梶原広さん(70)が、自宅庭で干し草をかき分けているとはい出してきたという。体長は尾を含めて約10センチ。梶原さんは「敷地内で見つけたのは5回目だが、生きていたのは今回が初めて」と話した。
県内では高松市内や綾川町を中心にほぼ毎年発見されているという。NPO法人みんなでつくる自然史博物館・香川の松本慶一研究員によると、奄美大島原産のソテツが流通し、そこに付着していた個体が繁殖した可能性もあるという。
松本研究員は「生態や香川に入ってきたルートを調査して新たな発見につなげたい。情報があればメールかファクスで連絡してほしい」としている。
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