高校入試をめざすみなさんが、この時期から本格的に取り組まなくてはならないのが志望校選び。そのためにぜひ参加したいのが「合同説明会(相談会)」や「学校説明会(見学会)」です。目標となる高校が頭にあるとやる気が高まり、受験勉強もはかどります。参加した経験がある朝中高特派員の話も紹介します。(山田泉、編集委員・大島淳一)
合同説明会
参加する高校がそれぞれブースを設け、各校の先生らが学校の特色を説明する催しです。
各校のパンフレットや学校案内を一度に手に入れられるのが特徴の一つ。大きめのバッグを持参するのがおすすめです。効率よく会場をまわるにはあらかじめ、気になる高校をリストアップしておくことが欠かせません。ウェブサイトなどで調べ、聞きたい項目をいくつか準備します。
各校に対して同じ質問をすると、その高校の特徴がより鮮明になります。たとえば大学合格実績。「合格者が多いのは国公立大か私立大か。文系か理系か」と質問すると「こんなカリキュラムで、こんな学習に力を入れている」などと答えてくれるはずです。
学校説明会
それぞれの高校が開く説明会のことです。出かけるときは、自宅から高校までの経路や所要時間を忘れずにメモ。実際に通うことを念頭に置き、まわりの環境が自分に合うかどうかも確認します。
「国公立大コース」「私立大コース」など「コース制」を取り入れている高校もあります。進路がかわった場合、コースの変更ができるのかなどを必ず確認。大学付属校の場合、系列大学に希望する学部がないときや別の大学に進みたいとき、どのような進路指導を実施しているのかもおさえます。
大会で好成績をおさめているのか、どんな施設で練習しているのか……。部活動については高校の先生に質問したり、機会があれば在校生に直接たずねたりします。
「あいさつ」で校風を知る
Aさん(埼玉・高校1年)
はじめて高校を訪問したのは中3の6月ごろでした。志望校選びの参考になればと考え、受験する可能性がある3~4校について見学したり、説明会に足を運んだりしました。
質問したい項目を事前に書き出したうえで説明会などに参加。こうすることで「スムーズに質問することができ、知りたいことをもらすことなく聞けたのでおすすめ」とAさん。「あらかじめ着眼点を決めておけば、自分がその高校に通うことになったときのイメージがわいて、さらに興味をもって志望校選びができるようになるのでは」
Aさんが興味を引かれたのは、在校生が充実した生活を送っている高校。「在校生の表情や、先生と在校生の会話などに注目すると、ふだんの学校生活のようすをうかがえる」。校風を知るための指標にしたのが「あいさつ」。すれ違ったときの先生や在校生のあいさつから、その高校の雰囲気をとらえたそうです。
学校説明会に参加する心構えとしてAさんは「たとえ入学する気持ちがそれほど強くない高校であったとしても『もしかしたら通うかも』という目でみるのが大事」。中学の先生に言われたから参加するのではなく、興味がわく高校を自分でさがす姿勢も必要だと考えます。「その結果、高校に対する興味が深まり、受験勉強へのモチベーション(やる気)アップにもつながる」
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