四国経済連合会は10日、高松市内のホテルで定時総会を開き、千葉昭会長(72)=四国電力会長=が退任し、新会長に四電の佐伯勇人社長(64)が就任する役員人事を決めた。千葉会長は相談役に就いた。
四経連会長は四電の社長経験者が就くのが慣例。佐伯氏は26日の株主総会後の取締役会で四電会長に就任する予定。
千葉会長は2015年6月に就任。四国新幹線の整備や四国遍路の世界遺産登録に向けた活動でリーダーシップを発揮した。
退任あいさつで千葉会長は、四経連の役割として「要、連携、橋渡し」をキーワードに挙げ、「四国新幹線や四国遍路の世界遺産登録では四国の要の役割を果たし、大学や四国アライアンス、経団連と連携した産業振興にも精力的に取り組んだ。4県知事や地元経済界と共にさまざまなテーマで何度も政府要望も行った」と総括。その上で「それぞれの取り組みで一定の手応えがあり、充実した4年間だった」と振り返った。
総会には会員約200人が出席。19年度の事業計画では、▽地域をけん引する新たな成長産業の創出▽インフラの整備促進、エネルギー問題の理解促進▽少子高齢化・人口減少社会への対応▽四国遍路の世界遺産化と大規模国際イベントなどを生かした観光振興―の4項目を重点事業に掲げた。具体的には、新産業創出や人材育成に向けた産学連携、防災・減災対策、人口減少社会を見据えた四国のあるべき姿の検討などを進める。
会長以外の県関係の主な役員は次の通り。
【副会長】高浜和則(大倉工業会長)泉雅文(JR四国会長)長井啓介(四国電力副社長)=新任、綾田裕次郎(百十四銀行頭取)=同【常任理事】遠山誠司(香川銀行会長)佐野伸治(帝国製薬会長)蓮井明博(高松信用金庫理事長)鈴木正(タダノ副社長)立石真弓(NTTドコモ執行役員四国支社長)
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