県教委は24日、中讃地域(丸亀市、坂出市、善通寺市、綾歌郡、仲多度郡)で中高一貫教育校の設置を検討する考えを明らかにした。また、東讃地域(さぬき市、東かがわ市)の志度、石田、津田、三本松の4高校については統合を中心に再編整備を検討する。
2021年度からおおむね10年間の県立高校の在り方に関する計画に盛り込む。同日の6月定例議会文教厚生委員会で報告した。
県内の県立中高一貫教育校は現在、高松北中・高校(高松市牟礼町)だけ。県内の小学生のうち毎年25人ほどが学力の強化を狙いに県外の中高一貫校に進学している現状なども踏まえ、新たな中高一貫校を検討することにした。
ただ、県内では高瀬高校との県立中高一貫校として02年度に開校した「高瀬のぞみが丘中学校」が、定員割れが続いて9年間で閉校しており、この日の委員会では、同校との違いなどについて質問が相次いだ。
工代祐司教育長は「同校はゆとりのある教育を主眼に設置したが、学力向上を期待する保護者や地元とギャップがあった」などとした上で、中讃地域での一貫校については、大学進学など地元のニーズに合った在り方を検討していく。
中学卒業者数の急速な減少が見込まれる東讃の4高校については、昨年度に同地域で3回開いた懇談会の中で挙がった意見も踏まえた上で「統合を中心とした再編整備を具体的に考えていきたい」とした。
このほか、東西2学区制の普通科校で定員の一部(5%程度)を他学区から受け入れる案や、県外の中学生が受験できる特別枠を設ける案なども示した。
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