アニメーション映画「天気の子」は、雨の日がつづく時代を舞台に、離島から東京にやってきた家出少年・帆高と、ふしぎな力を持つ少女・陽菜の恋物語。2016年に大ヒットした「君の名は。」を手がけた、新海誠監督の最新作だ。
2千人をこえるオーディションから、帆高役に選ばれた。新海監督からその理由を「存在そのものが似ていたから」と言われたという。「ぼく自身はあまり実感がなく、どこが似ているのか、ふしぎでした。でも監督がそう言うのなら、ありのままでいようと思いました」
小さいころから、映画が大好き。芸能界の仕事に対しては「すごいな」と漠然と思っていた。中学3年で部活を引退後、友だちの「芸能界、やってみたら?」という何げない一言で今の事務所に応募。芸能活動をスタートさせた。
「その友だちは、ぼくにそう言ったことを覚えていないと思います。それくらい軽い感じだったので」と笑う。負けずぎらいな性格で、無理に気持ちの切りかえをしない。「一つひとつの役を本当にとりたいと思っていどんでいるので、オーディションに落ちたらどん底まで落ちこみます。
そこから『よし! こんなにくやしい思いをしたんだから、やってやる!』という気持ちがフツフツとわいてくるんです」 受かったオーディションより落ちたものの方が多い。
だから、うれしい思いよりもくやしい思いをした方がはるかに多い。「それでも、やり続けていれば、こうやってうれしいことが起こる」。そう信じて、前へ前へと進んでいく。(聞き手・佐藤美咲)
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2000年9月1日生まれ、東京都出身。出演作に、映画「兄に愛されすぎて困ってます」「セブンティーンモータース」、舞台「弱虫ペダル」など。今秋、舞台「ハイキュー!!」が公演予定。映画「天気の子」は19日公開。(撮影・品田裕美)
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