あなたに手紙を書きます。感情的になってしまう親のあなたに手紙を書きます。
やめようと思っても、子どもに対して感情的になってしまう。イライラをぶつけてしまう。心ないひと言を言ってしまう。この対応はとても大きな問題です。なぜなら、体が食べたもので育つように、心は聞いた言葉で育つのですから。あなたの言葉を聞いて、子どもは心を育ててしまいます。
感情的になった時、どうしたらいいか。二つの方法をご紹介します。
一つは、カッとなったら、だまって4秒間天井を見つめて、深呼吸します。4秒は結構長いものです。不思議な「間」が子どもとの間にできます。この間が、カッとなった頭を冷却してくれるんです。天井ではなく、青空を見上げると、もっと効果がありますよ。空の青が、人を冷静にしてくれると私は考えています。
もう一つは、「さっきはカッとなって、ごめんね」と謝るくせをつけることです。反省と「ごめんなさい」を口にすれば、「もう謝りたくない」という気持ちが働きます。それが感情の抑止力になります。
感情的になるのは、自分の思い通りに進めたいという「わがまま」や、うまくいかないことへの「不安」や、「自信のなさ」の表れです。子どもの言動よりも、親であるあなたの心の強さ、広さ、深さに問題があるのです。
そして、心はその気になりさえすればきたえられるものです。がんばって!
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ひきた・よしあき 博報堂のスピーチライター、博報財団コミュニケーション コンサルタント。
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