「人は生まれた時しか本当の自分でいられない。そうしてモヤモヤを抱えて生きていく」とある方が言っていました。生まれた時は自分の気持ちに正直でいられるけど、物心がつくに従って数えきれないくらいの「こうあるべき」を刷り込まれていく。
気がつかないうちに社会や親や先生が求める「こうあるべき」レールの上を歩き始め、いつの間にか自分を見失ってしまう。
私もその1人です。なんとなく進学し、卒業して、全然興味はないけどお給料がいい外資系に就職し、後は結婚と出産をこなせば上がりだな。30歳になる直前まで、ただレールの上を歩くことを考えて生きてきました。
その一方で「私の人生なんなのだろう」というモヤモヤをいつも抱えていました。とはいえ、やりたいことをやって出る杭になるのは怖い。だから結局モヤモヤのままだったのです。ある事件が起きるまでは。
出産が大きな転機に
そのころ付き合って2年になる彼から「君は結婚したらどう生きる?」と質問されました。プロポーズかと思い、「子供を産んであなたのお世話をして一緒に年をとります」と答えたら「それだけの人はいらない」とあっさりフラれちゃいました。
頭にきたけど、どう生きるかを語れない私って、一体何? そう思ったら猛烈に自分に腹が立ってきました。この言葉を機に自分探しの旅に出ます。旅の途中に結婚、出産。それが私の中で大きな転機となります。
娘には「どんな時も勇気を持って自分らしい人生を切り開いてほしい」と願った私は、親の背中を見て育つわが子のためにも私自身が自分らしい人生を思いっきり生きるんだ、と揺るがない覚悟を決めたのです。
そこからわが家の失敗と冒険にあふれ、笑いあり涙ありの子育て、自分育てが始まります。自分らしい生き方を求めて、ぶつかり合いながらも認め合い進んで行くボーク母子のパッションな日々を皆様にお届けします。お楽しみに!
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月1回配信します。
ボーク重子 ライフコーチ。福島県出身。大学卒業後、外資系企業に勤務。退職後、イギリスの美術系大学院で美術史を学ぶ。結婚後アメリカに渡り、アートギャラリーをオープン。著書に『世界最高の子育てー「全米最優秀女子高生」を育てた教育法』(ダイヤモンド社)、『「非認知能力」の育て方』(小学館)など。
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