アルゼンチン 高部さん(高校2年)
アルゼンチンを選んだのは、日本からとても遠い国でみんなと違う体験をしたかったからです。アルゼンチンに行く人は少ないだろうし、きっと日本ではできない経験がたくさんできるだろうと思いました。
留学して一番衝撃を受けたのはスキンシップです。あいさつで頬にキスをすることは知っていて覚悟を決めていたので合わせられましたが、男女で手をつないだり、ハグをしたり、ひざ枕をしたり、頭や頬にキスをしたり……。
とにかく愛情表現がストレート過ぎて反応に困りました。普通の友達同士のスキンシップに驚きを隠せず、最初は見ている私の方が恥ずかしくていつも目を背けていました。
友達に「日本じゃ絶対あり得ない」と話したら、「じゃあ、あなたが慣れるようにハグのテストでもする?」と冗談を言ってくれました。みんな文化を押し付けずに、私が慣れるのを待ってくれたのがうれしかったです。
アルゼンチンはカトリックの国で、街にはたくさんのきれいな教会があります。イースター(復活祭)の時期に学校の行事として教会の礼拝に出たり、授業でキリストについての映画を見たりしました。
アルゼンチンで宗教について聞かれて、「日本人のキリスト教信者は日本の全宗教信者の1%くらいしかいない」と答えると、とても驚かれます。周りの人たちの行動や会話にキリスト教を感じることが多く、新鮮です!
大変だったのは、「はい」と「いいえ」が反対であることに慣れることでした。例えば、「寒くないですか」と聞かれたら、日本語では「はい、寒くないです」と答えることが多いと思いますが、アルゼンチンの公用語、スペイン語では「いいえ、寒くないです」と答えます。
このため、最初のころは、家族や友達と意思疎通が出来ないことが多かったです。留学をしようと考えている人は、日本について学ぶことが一番だと思います。今までに東日本大震災や天皇制など、日本についていろいろな質問をされました。
でも、私は正確には答えられませんでした。日本について知っておくことは、日本を知ってもらったり、友達を作ったりするチャンスにつながるので、とても大切です。
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