写真は、著者の大木亜希子さん(撮影:BOOKウォッチ編集部)
『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』(祥伝社)
―― 出版後には、たくさんの取材やテレビでの露出があったそうですが、印象に残った質問はなんでしょうか。
大木 「印象に残った質問の一つに、ササポンがいない女性はどうしたらいいですか?というものがありました」
「私はマウンティングする人を減らしたくてこの本を書いたのに、私にはササポンがいたから、ササポンのような人がいない方に圧力をかけているような気がしてしまいました」
「ササポン(大木さんの同居人である「赤の他人のおっさん」)はたしかに素敵だけど、そんな稀有な存在にはなかなか巡り会えないし(略)、(ササポンは)一方的に救済してくれる「装置」ではない、それぞれ再生しながらほんの一瞬(あるいは永遠に)並走してくれる隣人(略)」
(出典:はらだ有彩さんのツイッターより)
写真は、著者の大木亜希子さん(撮影:BOOKウォッチ編集部)
SNSで即レスで人柄が帰ってくる時代。やっぱりこの男は違ったな...。
大木 「女の子は、(未婚の方は)一人暮らしの方が多いのではないかと思います。
今の若い女性は自分で頑張るし、仕事もまじめにするし、努力しないとこの先の未来がないことを知っている。
努力しているからこそ、自分が強いと思っているのです」
大木 「自分をよくわかってない人に相談して、よくわからない返しをされたり批判されたりしたら、人に言うより、その想いを誰にも言わずに自分で抱えていた方がまし。という意見もあります」
「彼氏ができたら素直に(悩みを)言ってみても、全然違うボールが帰ってきたりして、やっぱり違った。誰といても人は孤独だと気付くパターンも多いのではないかと思います」
大木 「SNSで綴ると、全然違うボールが帰ってくるのです。すぐに、その人の人柄が即レスで帰ってくるのです」
―― いろいろな男性と夜ごと食事に行って出会いを求め、自分をすり減らしている女性も多いのでは?
大木 「ノルマ飯では、例えば、50人に会っても(そのうち)49人にはもう一生会わないような無駄な時間でした。ただ、一人だけ友情が芽生えた人はいます」
「偽りの自分で会っていたから、その後に来る連絡も、角度違いなのです。分かり合えないのです」
写真は、著者の大木亜希子さん(撮影:BOOKウォッチ編集部)
実は、過去の恋愛をほぼリアルに綴った私小説
大木 「実は、この本では私自身、過去の恋愛をほぼリアルに綴っているのです」
(第2回に続く。第2回は1月29日に掲載の予定です)
プロフィール
大木 亜希子(おおき あきこ)
1989年生まれ。15歳から芸能活動をスタートさせ2005年にドラマ「野ブタ。をプロデュース」(日本テレビ系)で女優デビュー。2010年、20歳でアイドルに転身しタレント活動と並行してライター業も開始。15年からは会社員として執筆業務を担当し、18年にライターとして独立。著書に『アイドル、やめました。AKB48のセカンドキャリア』(宝島社)がある。新著『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』(祥伝社)の内容は祥伝社のウェブマガジン「コフレ」で一部公開されている。
(BOOKウォッチ編集部 木村)
書名: 人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした
監修・編集・著者名: 大木亜希子 著
出版社名: 祥伝社
出版年月日: 2019年11月30日
定価: 本体1,400+税
判型・ページ数: 四六判・220ページ
ISBN: 9784396617103