あなたに手紙を書きます。これからの教育に不安をいだく親のあなたに手紙を書きます。
小学校の授業に英語が導入されたり、2020年度から大学入試制度が変わったり、教育現場は大きく変化しています。子どもの教育は今後どうなっていくのか。そのために親は何をすればいいのか、不安がふくらむばかり。
これからの子どもたちは、親のあなたとはかなりちがう教育を受けます。あなたの常識や価値観では計り知れないことも起きます。「昔は良かった」と、過去をなつかしんでばかりでは、らちがあきません。
小学生の子どもを持つ親のあなたがすべきことは、今後の教育に関する正確な情報を早くつかみ、分析することです。小、中学校の情報だけでなく、高校や大学教育にまで視野を広げ、「この国の教育はなぜ、どのように変わろうとしているのか」を考えましょう。
また、グローバル化、AI(人工知能)の発達がもたらす未来社会を想像し、そこで暮らす子どもたちの姿を思いうかべてください。改革の時期には、大きな視点から物事を見る力が特に必要になるのです。その目を持っていないと、改革にふり回されるばかりになります。世界の学問の潮流や、大学における学びの内容、システムの変化にも注目すべきです。
未来のことはだれにもわかりません。だからこそ親のあなたは考えることが要求されるのです。私も勉強します。いっしょに考えていきましょう。
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ひきた・よしあき 博報堂のスピーチライター、博報財団コミュニケーション コンサルタント
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