暑い夏、家でかき氷を作ってみませんか。氷の作り方や、けずり方、シロップにひと手間加えると、ふわふわでおいしいかき氷ができます。熱中症対策にも効果があるといいます。(小勝千尋)
氷は空気が入らないように
かき氷器には、大きなブロック状の氷を使うものと、飲み物に入れるような小さい氷を使うものがあります。「けずるときに常に刃が氷にふれていると、ふわふわなかき氷ができます。ブロック状の氷を使うかき氷器を選びましょう」と、かき氷器などを販売する「藤田道具」の店主・藤田雅博さんは話します。
氷を作るときには、できるだけ空気が中に入らないように。空気が入った部分がじゃりじゃりとした食感になるからです。市販の水など、不純物が少ない水を、氷を作る容器になるべく静かに、8分目まで注ぎます。
冷凍庫では、ゆっくりこおるように工夫することで、空気がぬけやすくなるといいます。タオルでくるむなどして直接冷凍庫に接しないようにします。「タオルを二重にすると、12時間ほどかけて氷ができ、透明度も高くなります。いろいろなパターンを試してみてください。夏休みの自由研究にもおすすめです」
空気が入らない氷作りに挑戦!
①天然水などを入れた容器をタオルでくるみ、ゆっくりとこおらせます
②12時間ほどかけて、透明に近い氷ができました
タオルにくるまずこおらせた、そっと水を注いだ氷(左)と、バシャバシャと注いだ氷(右)
氷をけずるコツなど藤田さんが伝授
【けずり方】氷を常温で少しとかして、容器から取り出す。かき氷器にセットする時には、刃を寝かせて氷とすれすれになるように。落ちてくる氷は、器を動かして、外側から盛る。器を持つ人と、かき氷器を操作する人に分かれると作りやすい。最後に真ん中に氷を盛って、軽く手で整える。
ポイント:器やスプーンも冷凍庫で冷やしておくと、とけにくくなる。
【シロップ】果物を使うと一気においしくなる。冷凍フルーツや、あまくないフルーツもシロップにするとおいしく大変身!
〈生メロンシロップの作り方〉
材料(2~4人分)・水…80ミリリットル、グラニュー糖…80グラム、メロン…半玉
①鍋に水をふっとうさせ、グラニュー糖を入れてとかす。
②ミキサーなどに、種を取って切り分けたメロンと①を入れて混ぜ合わせる。
程よい塩分で熱中症を予防
かき氷は熱中症対策にも役立ちます。日本かき氷協会は、日本気象協会の「熱中症ゼロへ」プロジェクトに協力し、オリジナルレシピの開発などをしています。
熱中症の予防で欠かせないのが、こまめな水分補給と塩分補給です。程よい塩分とあまさをふくんだ水分は体に吸収されやすく、汗で塩分を出してしまいバランスがくずれた体を整えてくれるといいます。
同協会は熱中症予防に効果的な「クールダウンかき氷」として、三つのポイントを挙げています。
①1杯200ミリリットル前後で、だれもが食べきれるサイズ
②氷にシロップをかけた状態で0・1~0・2%の塩分をふくむ
③清涼感(さっぱりさわやかな感じ)がある
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