この7月、weblio検索ランキング上で注目したいキーワードは「池上無双」。7月22日に急上昇しました。
急上昇のきっかけは参議院議員選挙、というより、テレビの選挙特番です。21日に投票・開票が行われ、同じ日にテレビ局も特番が放送されていました。
「池上無双」の「池上」は、ジャーナリストの池上彰さんのこと。2005年にNHKの記者をやめフリーランスに転身し、以来、テレビ番組などで政治や国際情勢などの時事問題に鋭く切り込み、分かりやすく教えてくれる解説者として人気です。
池上彰さんは選挙の特番などで政治家へ質問する場面も多いのですが、その質問の内容がまた非常に的確で(まさに視聴者が知りたい内容であり)、聞きにくい種類の質問もお構いなしに質問します。なみいる強敵を物ともせずにバッタバッタと切り伏せる、そいうった無敵な印象が「池上無双」という表現からも感じ取れます。
「池上無双」のようなネットスラングは、自然発生的に(誰とはなしに)使われ出すものであり、言葉の「起源」や「生みの親」は基本的に特定できないものです。しかし、ツイッターで「池上無双」と検索すると、現存する最古のツイートは2010年7月頃。しかも数十人がほぼ同時期に言い始めています。そして2010年7月とは、参議院議員選挙があり、民放で初めて池上さんが選挙特番のキャスターを務めたタイミングです。つまり……池上無双は当時の参議院議員選挙から始まっていた……!
ツイッターが普及したおかげで、一昔前なら「出所不明」扱いだったはずのネットスラングも、「いつ頃に」「どういう脈絡で」使われ始めたのか、かなり具体的に分かるようになりました。皆さんも気になるキーワード(&お暇)があったらツイッターのタイムラインをたどってみるのはいかがでしょうか。
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