あなたに手紙を書きます。新しい元号を生きるあなたに手紙を書きます。
このコラムの原稿を書いている時点では、まだ新元号がわかっていません。ワクワクしながら待っています。
日本では、「2019年」というような「西暦」表記のほかに、「明治」「大正」「昭和」「平成」などの「元号」も使っています。それは今から1374年前の「大化」から続いています。すばらしい歴史だね。大切にしたいね。
私が生まれたのは「昭和」でした。あなたのお父さんやお母さんも「昭和」生まれじゃないかな。あなたは「平成」の生まれでしょう。細かく年代を区切ることによって、それぞれの時代に起こったことや、はやったことが鮮明になります。便利でわかりやすいね。
それ以上に、私は元号にはもっとすてきな力があると考えています。それは、新元号をきっかけに自分も新しくなれること。今、内気な性格だったり、算数が苦手だったりしても、新元号になってからのあなたはちがいます。世の中が新しく変わっていくように、新しい元号のもとで、「新しい自分」をスタートできるのです。
新しくなったあなたは、過去に苦手だったことなんて忘れています。本を読むのがきらいだったのに、新しい自分は大の読書好き。そう思って本を開いてごらん。きっとおもしろく感じられるから。
新元号への変わり時に、「新しい自分」を始めましょう。
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ひきた・よしあき 博報堂のスピーチライター、博報財団コミュニケーション コンサルタント。
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