勉強のこつを紹介する勉強本。小学生の学びに役立つものもあります。保護者のみなさんが目を通し、家庭でのアドバイスに結びつけることもできそうです。
『漢字学習から算数、英語、プログラミングまで 進化する勉強法』(竹内龍人著、誠文堂新光社、1620円)
筆者は日本女子大学の教授。実験で人間の心のしくみの解明をめざす「実験心理学」が専門です。科学的な根拠にもとづく効率的な勉強法を紹介しています。
たとえば、復習は学習後、すぐにするイメージがありますが、しばらくたってからする「分散学習」が効果的。「学習から復習までの時間」と「復習からテストまでの時間」の割合は、おおむね1対4がベストです。実験では、復習してから35日後の試験には、学習から約10日後に復習したときが最も高得点でした。
また、漢字は音読しながら書くのがおすすめ。漢字の形(視覚)と読み方(聴覚)の情報が結合されるからです。
「テスト効果」も活用できます。参考書を読むだけでは記憶に残りにくいので、事前に自分で小テストをして、思い出す努力をするといいそうです。
入試のしくみがどんなにかわろうとも、脳が学習するしくみはかわらないと力説。さまざまな実験をもとにしているので、説得力があります。
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