1日中立ちっぱなしor座りっぱなしの仕事をしていると、夕方ごろには足がだるい。それどころか朝起き抜けからすでに手足がやたらと重く感じて辛い…そんなむくみの症状に悩む方は少なくないようです。今回はそんな「むくみ」と食事のお話です。
むくみもいろいろあるけれど…
病気を原因とするものでない場合、むくみの原因は血行不良やナトリウムの過剰摂取が大きな割合を占めているとされています。特に運動不足の人は筋肉量が少なく、下半身の血液を心臓に押し戻す力が弱いため血行不良を起こしているパターンが多いようです。
とはいえ、筋肉を増やすのは簡単ではありませんから、まずは少し長めに歩いたり、階段を積極的に使ったりといった日常生活での心がけ程度のことからスタートするのがいいかもしれませんね。
また、女性の方は高すぎるヒールや足に合っていない靴を履いていないか一度チェックしてみることも大事です。足に余計な負担がかかり、それが原因となっている可能性も無いとは言い切れません。
また、月経や妊娠などの体調の変化に伴って起こるケースも多数あります。
むくみを生み出す食事に注意!?
ナトリウムの過剰摂取がむくみの原因の1つ。…ということは、食事とむくみには密接な関わりがある、といっても過言ではないかもしれません。
簡単に説明すると、人間の体はナトリウム濃度が一定になるようにできているため、濃度が高い状態だと薄めようと働く=細胞に水を貯め込むからです。
このナトリウムを薄めるのが水なら、排泄に関わるのがカリウムです。ナトリウムとはバランスを取り合う性質のため、体内のナトリウムが多い!と思ったら排泄するために働く優れものです。
カリウムは基本的に野菜や果物に多く含まれているのですが、ただでさえ野菜不足と言われる現代人の食生活では、ナトリウムとカリウムの摂取量が釣り合っていないこともしばしば…
野菜は塩味で味付けすることも多いので、特に果物を食べる習慣が無い方は果物を取り入れてみるといいかもしれません。特にキウイやバナナはカリウムが豊富で時間の無い時にもさっと食べられるのでおススメです。
また、脂質の多い食事も血行が悪くなる原因の1つですので、控える方がよいでしょう。きれいな血液や筋肉を新しくつくるためにはたんぱく質の豊富な肉類も必要ですが、脂肪の多いバラ肉や皮つき肉ではなく、赤身の多いヒレ肉などを優先して選ぶ方がおススメです。
肉類よりも魚介類を増やすのもいいかもしれません。むくみは女性に多いとされていますが、塩辛いものが好物だったり、アルコールを嗜む方の場合は男性でもむくみが生じることも珍しくありません。
特に疾患があるわけでもないのに慢性的にむくんでいるという場合は、生活習慣を1度チェックしてみるといいかもしれませんね。
Text by はむこ/食育インストラクター
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