空からのたより
6月末から7月は「梅雨末期」といって大雨の災害が多い時期です。去年の「平成30年7月豪雨」では、たくさんの防災情報が出ていましたが、うまく活用することができず、多くの被害が出てしまいました。
大雨や台風は早めに予想することができるので、自分たちの住んでいる地域はどのくらいの雨が降るのか、危険な状態になるのかを判断することができます。
大雨警報や洪水警報が出たときは、学校がお休みになる場合がありますね。これも自然災害が起こる可能性が高いことから、子どもたちの身を守るための応急措置なのです。
ここ数年多くなってきた大雨災害をきっかけに、今年5月末から、大雨にかんする情報が新しく出るようになりました。大雨のときに発表される警報や避難の情報を、もっとわかりやすく5段階のレベルに分けたものです。
最も低いのはレベル1で、最新情報を確認する段階です。レベル2は、避難する方法を確認する段階です。おうちの人と避難場所や経路、連絡の取り方などを話し合っておくことが大切です。
レベル3では、みなさんの住んでいる自治体から避難情報が出されます。大雨や洪水などの警報はこのレベルにあたります。高齢者、避難に時間のかかる人や付きそいの人はこの段階で避難します。
レベル4は、その地域に住んでいる人全員が避難の対象になります。地域で指定されている避難場所へ避難を開始します。レベル4の段階では、避難を完了させておくようにします。
最もレベルの高いレベル5は、災害発生です。すでに災害が発生している可能性がとても高く、避難場所への移動も手おくれになっていることが考えられます。少しでも命が助かるような最善の行動をとっていきます。
これからの季節は大雨も多くなり、災害の危険性が高くなります。私たちは残念なことに、何度も同じ情報が出てくると、なれてしまうところがあります。避難して何もなければ「あ~よかった」ですみますが、何かあったときに後悔しないように、おうちの人とよく話し合っておきましょう。
古庵潤子 ふるあん・じゅんこ 日本気象協会気象予報士 松山大学卒業。テレビ局勤務を経て、現在は、日本気象協会で新聞のコラム執筆などを担当している。ヨガインストラクターとしても活動中。
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