からだにいい事いっぱい!「梅干し」を漬けてみよう!
【ナビゲーター】中島デコさん
私の住むブラウンズフィールド(千葉県いすみ市)には樹齢約100年の梅の木があり、毎年実を収穫して梅干しや酵素シロップ、梅酒、梅肉エキスなど「梅仕事」をしています。梅には、疲労回復につながるクエン酸やミネラル、ビタミンも豊富に含まれています。特に梅干しは、長期保存が可能。3年以上熟成させることで味がまろやかになります。
市販の梅干しは、食べやすくするために糖分が入っていたり、保存料が入っていたり、赤しそを使わず着色料で赤くしていたりするものもあります。本来の色、本来の味をぜひお子さんにも体験させてあげてほしいと思います。
酸っぱい梅干しが苦手なお子さんも、自分で漬けると愛着が湧いて食べられるようになるかもしれません。また、米飴などと混ぜてたたき、甘みをつけたディップにしてもいいですよ。野菜につけて食べるとおいしく食べられます。
酢飯から飲料まで幅広く使える梅酢
漬ける工程で、万能調味料になる梅酢や、赤しその粉末ができたりするなど副産物も魅力です。昔の人はよく考えたものですよね。梅酢は、梅の香りと塩味、酸味が特徴。醸造酢に比べてクエン酸、リンゴ酸、ポリフェノールなどの有機酸も豊富です。
塩味の調整に数滴という使い方でおひたしに加えるなど色々試してみてください。例えばゴマ油やしょうゆと混ぜるとドレッシングにもなります。また、同量の100%のリンゴジュースで割ってご飯に混ぜれば子どもも食べやすい酢飯に。
ブラウンズフィールドではこの酢飯を使ってぬか漬けをのり巻きにしていますが、小さい子どもたちも喜んで食べています。粉末にした赤しそをふりかけで食べる場合は、野草のスギナを乾かして千切りにして乾煎りしたもの、のり、ゴマを混ぜるとさらに彩りもよく、おいしくなりますよ。
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中島デコ
料理研究家。自然に囲まれた生活を求め、東京から千葉県いすみ市に移住。昔ながらの知恵をもとに、豊かな食生活、心地よい暮らしを提案する「ブラウンズフィールド」を運営。カフェや古民家宿泊施設のほか、料理教室や農作業のワークショップなどイベントも行っている。詳しくはホームページやフェイスブックで。
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