琴平町は4月から、時速20キロ未満で公道をゆっくり走る電動車「グリーンスローモビリティ」を町内に試験導入する。高齢化の進展に伴い、町内での買い物も困難な高齢者らの移動手段として活用する方針。4月に開かれる第35回記念「四国こんぴら歌舞伎大芝居」に訪れた観光客も利用できるよう運用するという。町によると、グリーンスローモビリティの四国での試験導入は初めてという。
グリーンスローモビリティは電動車で、時速20キロ未満で公道を走ることができる。ゆっくり走ることから安全で観光にもぴったりなほか、排ガスを出さないため、環境に配慮した乗り物として注目されている。
車両は4~16人乗りなど各種あるが、今回導入するのは10人乗りのバス型の車両を予定。町は新年度当初予算案で、車両のレンタル料として254万円を計上している。走行ルートは検討中だが、琴平、榎井、象郷の3小学校区を周遊するコースを想定している。
曜日で路線を変更し、午前、午後にそれぞれ2周回ほど運行する計画。試験導入のため運賃は無料。
町によると、レンタル期間は約1カ月間。走行時には車両側面に四国こんぴら歌舞伎大芝居の横断幕を設置してPRにも生かす。
町は2021年4月の本格導入を目指しており、試験導入の結果を踏まえ、効率的なルート選定などを進める。町担当者は、将来的には観光事業での本格活用も検討するとした上で、「まず町民の移動手段の確保を目指し運行していきたい」としている。
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