シンガポールの犯罪行動心理学者で実業家でもある男の秘書、レイチェル・チェオング。人気アニメの劇場版「名探偵コナン」シリーズ23作目「紺青の拳」(12日公開)で「できる女」の声を担当すると、自身とは真逆の性格にやりがいを感じた。「普段はミステリアスなんて1ミリもなく、感情が顔にダダ漏れ。(人気作品で)プレッシャーが大きかったけど、英語をしゃべる役って聞いて、『麻友子しかない!』って言い聞かせて、がんばりました」
16歳まで米国・ニューヨークで暮らしていた。家の外では英語を使い、家の中では日本語を話すという生活。当時、日本語を学ぶために見ていたのがアニメ「名探偵コナン」だった。言語を頭の中で理解しつつ、犯人も推理する必要があるため、「頭も鍛えられました」と振り返る。
17、18歳は日本の高校で過ごす。自由な風土のニューヨークと違って校則が厳しく、個性が出しにくいと感じた。それでも「個性が出ていましたね」と笑う。日本語が完全には理解できなくて勉強が進まず、帰国後に本格的に始めた仕事では台本も読めなかった。そんな時は母が漢字にルビを振り、一緒に読み合わせをしてくれたという。
「日本語の壁はすごくあったんですけど、それよりも楽しい気持ちの方が大きかった。新しい経験、新しい人生を日本で始めることができたという喜びです。割とポジティブな性格で、暗くならなかったから、仕事が続けられたんじゃないかなって思います」
アドバイス
新年度が始まって、いろいろな場面で出会いがある時期ですよね。新しい友達を作るとき、とにかく人に興味を持つことが大事です。
例えば、スマホケースって個性が表れやすいと思うので、「その色かわいいね~」とか、ほめてあげて。服でも何でも良いと思います。もし、黒一色とかだったりしても、「なんでこの色にしてるの?」って聞いちゃうとか。この作戦、ぜひ使ってみてください。
1991年11月28日生まれ、米国・ニューヨーク出身。2003年の「第9回全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリ。ラジオ「河北麻友子のマユコレ!」(ニッポン放送)、「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)などに出演中。
(文・寺村貴彰、写真・近藤理恵)
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