あなたに手紙を書きます。友だちから無視されているあなたに手紙を書きます。
ある日、学校に行ったらだれも話してくれない。仲良しまでがよそよそしい。あなたは考える。「私、何か悪いことをしたんだろうか」と。きのうのこと、おとといのことを思い出してもわからない。ひとりぼっち、孤独。それ以上に、きのうまで仲が良かった友だちから無視されるのはこたえる。つらい。悲しい。学校に行きたくない。
全国には、あなたのようないじめにあっている子がたくさんいます。なげかわしいことです。
いいかい、そんな時はこう唱えてください。「学校がすべてじゃない」と。今のあなたにとっては、毎日登校する学校が世界のすべてに思えるかもしれない。でも、そこにいるのはせいぜい30~40人の子どもばかりだ。世界の広さに比べればとるに足らない人数です。そして、その子たちはいじめを楽しむようなつまらない人間ばかりじゃないか。
おびえることはありません。親や先生、スクールカウンセラーに相談しよう。「もっといじめられる」なんて考える必要はありません。やり返されたら、また相談すればいい。相手はあなたの悲しむ姿を見るのがゆかいなだけです。そんなことに人生をふみにじられてたまるか!
それでも苦しかったら私に手紙をください。学校がすべてじゃない。あなたには私がついている。負けるな!
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ひきた・よしあき 博報堂のスピーチライター、博報財団コミュニケーション コンサルタント。
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