オンラインゲームなどのやり過ぎで生活に支障をきたす「ネット・ゲーム依存症」を地域ぐるみで防ごうと、高松市のむれコミュニティ協議会は20日、同市牟礼町の牟礼コミュニティセンターで勉強会を開いた。参加した住民らは予防啓発用DVDの視聴や専門家の講演などを通じ、ゲーム依存の危険性や予防策について理解を深めた。
勉強会は、5月に世界保健機関(WHO)が「ゲーム障害」を国際疾病に正式認定したことなどを受け、地域住民にも理解を促す目的で初めて開催。地域住民のほか、学校教員や県立保健医療大の学生ら計約80人が参加した。
四国新聞社が制作したDVD「ゲーム依存から子どもを守る!」を視聴して依存の恐ろしさを共有した後、精神保健福祉士の森由貴さんがゲーム障害の定義や予防法などを解説した。
アルコールやギャンブルを含む依存症が起きる仕組みについて、森さんは「脳では社会性や理性をつかさどる前頭前野の機能が低下している」と紹介。「依存症は進行する病気。現実に起こった場合、どう向き合えばいいか分からず、抜け出すことが難しくなる」などと指摘した。
同協議会の久岡芳彦会長は「依存の予防や回復には家庭や学校、病院にとどまらず、地域住民の理解や協力を促し、地道に取り組む必要があると判断した。勉強会が実りの多い機会になれば」と話していた。
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