あなたに手紙を書きます。約束を守れないあなたに手紙を書きます。
「やる」と言ったことが守れない。「行く」と言った時間に遅れる。「やらない」と決めたのにやってしまう。そんな約束を守れないあなた。軽く考えているかもしれないけれど、周りの人たちはあなたをきびしい目で見ているかもしれませんよ。
あなたが約束を軽んじるのはなぜでしょう。心の中をのぞいてみましょう。
まず、約束を守らなくてもゆるしてもらえるという「甘え」があるのではないですか。でも、だれがゆるしているのでしょう。周囲はあなたを「だらしのない人だ」とあきらめているかもしれません。
さらに心をのぞくと、「私は約束を守らなくてもいいくらい、えらい人間だ」という思いがあるのではないですか。待ち合わせに遅れても、みんなが待つのは当然だと考えていませんか。そういうのを「ごう慢」って言うんだよ。おごり高ぶって人を見下しているのです。
何よりもこわいのは、約束を守らずにいると、どんどん自分に甘くなってしまうこと。何かをやろうとしても、自分で自分を動かせなくなってしまいます。こうなってしまうと、人生を棒にふってしまいかねません。
今日からどんな小さな約束も守りましょう。歯をくいしばって、自分の誇りを守るために守りましょう。とたんに周囲のあなたを見る目が変わります。あなたに自信がわいてきます。
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ひきた・よしあき 博報堂のスピーチライター、博報財団コミュニケーション コンサルタント
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