暑い夏を上手に乗り切るなら、過ごしやすい朝の使い方がポイント。まっさらの空気を吸って、趣味や健康づくりに、この夏、朝活を始めませんか。早起きが楽しくなる、とっておきの朝の過ごし方を紹介します。
屋島の自然に魅せられて早朝登山で健康づくり
高松市にある屋島の麓。まだ薄暗い午前4時半。「おはよう!」のあいさつも爽やかに、次々と人が集まって来ます。
にぎやかに談笑する女性たちは、週末ごとに屋島の早朝登山を楽しむ「土曜の朝食会」の皆さん。屋島は、山頂からの絶景や四季の自然に魅せられた愛好家が集う徒歩登山のメッカ。朝飯前とばかり、早朝登山を楽しむ人も大勢います。
この日のルートは、加持水や不喰梨(くわずのなし)など弘法大師ゆかりのスポットが点在する「表遍路道」。山の緑が放つ清々しい空気の中を歩くこと約40分、南嶺にある屋島寺に到着です。「昔はみんな若くて、さらに北嶺まで歩いたんですよ」と話す天野征子さんは80歳。中には毎朝4往復する強者もいるそう。
時間の経過とともに、次第に明るさを増す瀬戸の絶景を眺めながら、各々が持ち寄った料理で朝食会の始まりです。「ここから見る景色は一日として同じものはありません」と、屋島の自然の素晴らしさを皆さん、口々に語ります。
同じルートで下山すると、まだ午前7時。なんだかいい一日になりそうです。
喧騒忘れ精神統一 己を見つめる朝の座禅
早朝座禅会で愛好家に広く知られる高松市三谷町の實相寺。日曜日の午前7時からの座禅会には、ストレス解消や心の平安を求めて老若男女が集います。
しんと静まる本堂。1、2、3と数えて瞑想に入っていくと、いつしか周囲の雑音が消え、暑さも忘れる静寂な時間が訪れます。「座禅の最終目標は、生きている喜びに感謝することです」と山本文匡住職。座禅だけでなく、禅寺の作法による食事や掃除など「目の前のことに集中する」ことで、精神が磨かれ、自分を客観的に見つめ直す貴重な機会となりそうです。
【メモ】「實相寺」
所在地/香川県高松市三谷町1811-1
開催日/日曜07:00~09:30
※初参加者は06:30~(要予約)
参加費/1000円
TEL/087-889-3838
毎週金曜日発行
四国新聞 itsumo vol.35より
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