入試までの流れを確認
中学生も高校生も4月から3年生になるみなさんは、来春の入試に向けた1年が始まります。合格に近づくため、この時期を利用して本番までの「道のり」を必ず確認します。かぎられた時間を、より効果的に使う方法もイメージしてみます。
(編集委員・大島淳一)
定期テスト目標に計画
「受験はまだ先」。こんなふうに考えている新3年生がいるかもしれません。でも、入試までの流れと照らし合わせると、そうのんびりと構えていられないかも……。高校入試をめざす場合を例に挙げ、さかのぼってみます。
地域によってちがいはありますが、中3の多くが臨む公立高校の一般入試は来年の2月中旬から各地で始まります。総まとめに取り組む冬休みが始まるのは、いまから8カ月と数週間後。第1志望校や実際に受験する高校を決めるとき、成績の伸び具合や模擬試験(模試)での判定を参考にしますが、規模が大きな模試が本格的に実施されるのは約5カ月後の9月ごろからです。基礎を固め、応用力を高めるための土台づくりに力を入れる夏休みは3カ月あまりでやってきます。
「本番まで、あっという間」と感じるかもしれませんが、あせりは禁物。流れをとらえることができたら、おおまかな勉強計画を立ててみます。学校で実施される定期テストを目標にすえ、週単位で考えるのが一つの方法です。
新3年生が心がけたいのが毎日、勉強する習慣を身につけることです。部活動などがあって実現できない人が大半かもしれません。でも、「部活を引退したら受験勉強に本腰を入れよう」と考えていても、すぐに切り替えられる人はそう多くはありません。
たとえ短時間でも毎日机に向かい、いまの時期から自分の勉強スタイルをつかんでおけば、部活動を引退後に勉強の流れにスムーズに乗ることができるはずです。
平日の1日の流れ把握
時間に対して「自分でつくりだす」という意識をもつことも大事。まずは平日の1日について、どう過ごしているのかを書き出します。起床する時間(時刻)や登校までの準備の時間、登校にかかる時間、1時間目が始まる時間~下校する時間、帰宅までにかかる時間、帰宅後に過ごす時間……。
どのように時間を使っているのかを把握したら「○分ぐらい時間をとれそう」という部分をさがします。手始めに「60分」をつくってみます。たとえば起床を30分ほどはやめ、登校してから1時間目の授業が始まるまでに10分、お風呂の時間に10分、就寝する前に10分と考えると計60分。鉄道やバスなどを利用して通学している場合、登下校の時間を活用するのも効果的です。「80分」「100分」と、だんだんと積み重ねていくと無理なくつづけていけるにちがいありません。
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